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Sweet 10
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いつかそんな日が来るとは思っていたが、ついに結婚10年目を迎えることとなった。
誰が名付けたか(宝石屋だろうけども)、Sweet 10。
我が家において季節の節目、特定日(みかちゃん誕生日等)の行事は極めて重要と去年も書いたが、今年の結婚記念日は特に重要である。

思えば、10年と少し前。
婚約式の際に資金不足と常識の欠落のため婚約指輪が間に合わず、
いまだに彼女の実家では「だいたいあいつは。。」と語りぐさになっている俺である。
その後も、苦労をかけっぱなし。
せめてこのSweet10だけは用意周到にしなければならないと決意していた。

まず、Sweet 10資金引当金勘定を数ヶ月前から準備し、相応のCashを移動。
これにより支出の際にも通常の家庭内損益計算書に影響を出さないように用意し、
どのような指輪が欲しいと言われても対応可能な状況を作り出す。

そして花束。
彼女が草月をやっていることもあり、
常日頃から我が家にいつも花(や草木)はあるのだが、
よく考えたら、俺のほうから久しく花をプレゼントしていない。

早速ネットで調べたら、「バラ100本注文はこちら。」みたいなページが山ほどある。
しかも、価格は予想の1/10くらいのものまであって、非常にお得。思わず
「激安じゃん。。」とつぶやく。
ここで、はたと気がついた。先日も彼女にこう言われていた。
「ひろの基準は、激安、大盛り、お得でしょ。私は中途半端なら我慢。
本当にいいものなら高くても無理しても……、なのよ。
価値観が違う人と暮らすのは辛いわ。」

あぶないところであった。ここで100本の激安のバラを贈ったら、
この10年の経験は無駄だったことになる。
すぐさま頭を切り替え、近所にある有名な花屋に連絡、バラの花束を注文した。
(本数は20本。泣)

次に例年なら、レストラン選びである。
しかし今年はまだみかちゃんの体調が悪く、普通の食事では食べられそうにない。
かと言って、今年は俺だけ牛丼を食べて、、というわけにも行かないので
近場のバーで一杯やり(つまみで夕食とし)、
その後、「山崎10年」を買って家で飲むことにした。

このアレンジは我ながら考えたもので、
山崎には12年ものもあり、その他の酒で、15年もの、17年もの、21年もの、
30年というものもあることが分かっている。
将来の結婚記念日も、この行事はずっと継続していくことができ、
毎年、積み重ねられた時間を感じることができる。
これをワインでやるのは実力的にちょっと無理そうだが。。
さて、とりあえずこんな準備をして、その日の朝を迎えた。。。


朝9時起床。
その日は朝から「ネコの取材」のため、某社の方々が我が家へ来ることになっていた。
ネコの取材とはいえ、気まぐれなネコのことである。
簡単に撮影等が終わるはずもなく、某社の方々も時間を持て余すことが予想された。
このため彼女は、数種類のケーキと簡単なサンドイッチを昨晩から作っており、
俺の役目は飲み物を買ってくること。
近所の酒屋に向かう間、少し考えた。
「今日は特別な日だから、ジュースやお茶ではなく、ワインかシャンパンだな」

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結果的には、彼女が作ったハーブ系のサンドイッチに合うシャンパンだったこともあり、このアレンジは奏功する。(評点4)
某社の方々にまで、結婚記念日を乾杯してもらった挙げ句、
ネコを撮りにきたプロのカメラマンの方に人間の記念写真を何枚も撮ってもらい、
彼女はほろ酔い気分ですっかりご機嫌。まずは上々の滑り出しであった。(評点5)

この後すぐに、毎週彼女が通っている高名なお花の先生のところまで、車を走らせる。
彼女が先生宅の門を入っていくことを見届け(評点4)、
少し今後の段取りについて考える。
「今日の予定は、ここへ行って、ここへ行って。。。Zzzzz」
人間、慣れない頭を使うものではない。
彼女がレッスンを終え、車まで帰ってきた時には俺はよだれを垂らしてイビキをかいて寝ていたらしい。(評点1)

気を取り直して、次の目的地をどこにするか考えた。
実は、この後、
・山崎を買う
・山崎を飲むためのバカラのコップを買う
・Sweet10の指輪を買う
・花を取りに行く
というTaskが残っていた。

地理的効率を考えれば、バカラ、花、山崎、Sweet10の順であったが、重要度から敢えて
Sweet10、バカラ、山崎、花、と地理的要因を無視した順番でいくことに。
が、この判断が良くなかった。

結局、時間は掛けたものの、指輪は良いものが見つからず(評点2)
何とかバラの花束はPick upしたものの(評点3)
バカラを買おうとしていた新宿高島屋があと15分で閉まる、という状況で渋谷にいた。
しかし、知っている酒屋もそろそろ閉まる時間である。

ここで、高度な判断が要求された。
最悪の場合、バカラも山崎も買えず、
100円ショップのコップで、コンビニで買ったトリスを飲むことになる。
後日、Sweet10のことを思い出した時に重要なのは、どちらか。
「形が残るものだ。バカラさえ残れば、例えトリスを飲んでも、30年もたったら『あれはオールドだった』くらいにはなる。。」
俺は一気に新宿方面へハンドルを切り、閉店時間を過ぎていた高島屋へ強引に入り込んだ。ついに長年我が家の主力だった200円コップに別れを告げるバカラを入手した。(評点4)

この後、
良い思い出にするために山崎が買える少しでも上品な深夜酒屋探しをやり、(評点4)
結局、人に言えないような店で「山崎10年」を買い、(評価2)
某サイトで紹介された近くのバーに行くまでに道を間違え、(評価1)
訪問して、その店がつぶれていたことを確認。(評点1)

Sweet 10_c0024561_19452961.jpg今年もネコを発見し、(評点5)
結局近所で気になっていたバーに変更。(評点3)
耐えきれず、一人だけオムライスをがつがつ食べ、(評点1)
オムライスに入っている材料を聞かれ答えられず、
「私が何を作っても結局わからないのね」
と言われ(評点1)
家に戻ったのは夜中の2時であった。。

シャワーを浴びて、山崎を開けたら3時すぎ。
坂本龍一の「山崎」のCMの音楽を流し(評点4)
そもそも彼女の方が坂龍のCDを借りて酒を飲む時にかけようと思いついたことを忘れて
「いいCD借りてきただろ?」と得意になり成果を自分のものと勘違いし(評点0)
一杯飲んだ後、「やっぱり酎ハイにしていい?」と聞いてがっかりされ(評点0)
その後、彼女がロックで飲んでいるのにも関わらず、
「山崎にするから、俺は水割りにしてもいい?」と聞いてあきれられ(評点0)
夜が明ける頃ようやくへろへろになって、長い一日を終えた。
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(ご父兄の方へ : 連絡欄)
努力はしているようですが、まだまだです。
まず、苦手科目をのばすこと。
すぐにいい気にならないこと。
# by nekomekuri | 2004-06-05 19:41 | ねこかわいがり