がらくた
引っ越しを明日に控え、段ボール詰め等も大詰めを迎えている。
整然としていた我が家も、一体どこにしまってあったのか、、、
と思うほどモノが出てきて、床はそれらを詰めた段ボールの山に埋め尽くされている。

ところで段ボール詰めの際には、まず新居の間取り図を用意し、
レイアウトの各部屋に番号をつける。
浴室が(1)、キッチンが(2)、リビングが(3)・・・など。
そして箱にしまうモノや場所によって、番号を段ボールの表面に書く。
それによってその段ボールをどの部屋に運べばいいのか、
ということを引っ越し屋に指示することができるのだ。

さらに番号の横には荷開けの時に便利なように大まかな中身を書いておく。
例えば「(1)洗剤」と書いてあったら浴室、
「(2)食器」と書いてあればキッチン・・・というように。

整理してみると分かるのだが、
やはり、俺のモノは少ない。
現在、「ひろ」と書いてある箱はひとはこ。
明日、最後まで使用していた身の回りの文房具や洋服等を入れても
結局俺のモノはどうがんばっても2,3箱ぐらいにしかならない。

ここで、注目して欲しいのは、彼女の持ち物の場合、
段ボール箱には品目別に名前が書かれる。
例えば“キティ(大3箱)”、“クマ(1箱)”、“リボン、布(2箱)”、
“料理本(7箱)”、“楽譜(6箱)”・・・等である。
それにひきかえ、俺のモノは、“ひろ(小1箱)”。

実は、本も多少あったのだが、先日ブックオフに持っていき、
カルビとホルモン(各1皿)に替わってしまった。

昨日もそんな段ボールに囲まれた中で、2人で酒を飲んだ。
彼女はふと、ためいきをつき、

「じゃんじゃん捨てたつもりなのに、何でこんなにモノが多いのかしら・・。」
「・・・本当はまだまだ不要なものがあるにちがいないわ・・・。」
「そうだ!ひろの荷物なんか、がらくただらけなんじゃないの??」
「箱には“ひろ”じゃなくて“がらくた”って書いておけば??」

などと言う。
俺の箱なんかせいぜい2,3個であろう。
大変な言われようである。
しかしまあ、ここは、怒らずに、酒をつぎ、
「まあまあ、そう言わんと・・・。」
と言って機嫌を取った。

しこたま飲ませ、彼女がヘベレケになってきたので、
歯を磨いて寝よう。
ということにした。
彼女はまた段ボール箱の山をちらっと見、
「やっぱりもうちょっと捨てよう!」
とつぶやいた。
俺が

「でも、封をしちゃったから開けて中身を見なきゃ分かんないよね。」
と言うと、彼女は、
「せっかく書いた表面の内容物を見て、
 がらくたっぽいものは思い切って箱ごと捨てちゃえばいいのよ。」
と言っていた。

そこではたと気が付いた。
前回の引っ越しの時に、俺の趣味で集めたボールペン等の筆記具が
いつの間にかごっそり無くなっていた。
京都に来てからかなり探したのだが出てこなかった。みかちゃんは
「ひろのモノでしょ??ちゃんと自分で管理してよね!」と怒っていたが、
もしかしたら、さっきの話のように、ある日俺の箱に“がらくた”と書き、
次の日にはそのことをすっかり忘れ、
「あー、これ、がらくたじゃない!」
とかなんとか言って捨てたのではないか。

彼女は変に思い切りがいい。
そしてすぐ忘れてしまう。
こうして引っ越し毎に俺のモノは減っていく。
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by nekomekuri | 2001-08-22 19:02 | ねこかわいがり
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