カテゴリ:ねこの手( 4 )
紙一重〜2
京都に住んでいるみかちゃんも
いろんな用でよく東京に出かける。
そんなときくらい仕事は休めばいいと思うのだけれど
やっぱりそうもいかないらしく、ノートパソコンを持って移動する。

ご存知の通り、みかちゃんはMacユーザーで、今は移動用に
iBookを持っているのだけれど
その当時はWINDOWSのノートブックを使っていた。
私のようにメールとネットとテキストが打てれば
とりあえず問題なし、という仕事とは違って
なんたってクリエイティブなみかちゃんなので
使うソフトもAdobe系のものが多く、なかなかWINノートでは
思うように作業がはかどらないらしい。
そんなことを買い物につきあってもらったランチでぶつぶつとこぼし

「ひろの車で来たんだから、cubeとディスプレイ
 持ってくればよかったのよ。。。」

真顔で言っている。
『マジかいな・・・』
と思ったけれど、ここで反論したところで何もいいことはないので
うんうんと聞いていると、あっという間に話題はかわって
家においてきた、にゃあちゃん(ハムスター)の話になった。

2泊3日の日程で、えさやお水はたくさんやってきたけど
あんなもんきっと1日で食べ尽くしたに違いない。
寒くないかな?おなかはすいてないかな?・・・と
いろいろ心配しているので、ふと思いついたことを口にしてみた。
「あんた、そんなに心配なんやったら、cubeより、
 にゃあちゃん車にのせてつれてきたらよかったのに・・・。」 

それを聞いたみかちゃんは、アイスティをかきまわしていたストローの手をとめ
大きな目をさらに大きく開いて、はったと私を見据えてこう言った。
「なんでもっと早く言ってくれなかったの!(怒)」


『天才と○○は紙一重』
才能のある人を友人や家族に持つと、何かと苦労することも多い。
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by nekomekuri | 2001-04-03 18:58 | ねこの手
勘違いなヒト
料理をする上で最も重視する点は、「費用と時間がかからないこと」
という、みかちゃんとは対極にある私であるが、その昔、彼女に
おいしい、と言わせた輝かしい(?)経歴も持つ。

ある日電話をしてみると、風邪をひいたんだかなんだかよれよれになっていて、聞けば2,3日ろくにごはんも食べていないらしい。
まだ彼女が結婚前で一人暮らしだったころ。
これはだめだ、ほっといたらこいつはさらに何日も食べないに違いない、とまだ7ヶ月くらいだった長女をおぶって、電車に乗って練馬のマンションへ。
インターフォンを押すと、寝間着のまま幽霊のように出てきた。

「何食べる?」
「うーん」

聞くだけ無駄だった。
健康なときでさえ、迷って迷って決まらないのにこんな状態の時に返事が返ってくるとは思えない。

「うどんは?うどん」
「うん。」
子どもとみかちゃんを置いて、近所のスーパーでうどんと卵、もしかしたらかまぼこも買ったかもしれないな、とにかくそのあたりの買い物をして冷蔵庫にあっただしを使って、「月見うどん」をつくった。

とりあえず半分よそってみかちゃんに出すと
「おいしいねえ、おうどんってこんなにおいしかったかねえ」
と言って食べている。
ああよかった、食べればなんとかなる。
そこで長女が泣き出したので、おっぱいを飲ませて、ふと彼女をみると自分で鍋をさらえて食べ尽くしている。
やっとおなかがすいていることに気がついたらしい。

そうやって落ち着いたところで
「ねえ、だれか看病とかしてくれる人、いないの?」
と聞いてみた。
「うーん、いることはいるんだけど、なんか勘違いしてるみたいで
 『具合が悪いんだけど』っていうと、リポDとかまむしドリンクとか10本くらい持ってきてくれるのよね・・・」

と、相変わらずのへの字まゆで困っている。
ひろちゃんとの結婚式を8ヶ月後くらいに控えた頃だったろうか。

その勘違いなヒトの名前は、結局聞かずじまいだったが。
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by nekomekuri | 2001-01-01 00:25 | ねこの手
紙一重
それはまだ、みかちゃんが結婚する前のこと。
某音楽教室の講師として、毎日忙しく飛び回っているころだった。
中学時代の友人が名古屋で結婚式をあげるというので
前日の夕方、2人で新幹線に乗り込んだ。

披露宴でBGMのピアノ演奏を引き受けていたのだが
ホテルで楽譜をひっぱりだして、どの場面でどの曲を弾くか
2人で確認していた。
しばらくピアノから離れていたし、長女を妊娠中で時間もあったので
多少は練習していった私とは違って
みかちゃんは(彼女にとって特に練習を必要とするほどの曲はなかったが)
そんな時間もとれないほど、忙しかったらしい。
そういえば新幹線の中でも「朝からろくに食べてないのよー。」といいつつ
私が残り物で作っていったお弁当を食べていたっけ。

「花束贈呈のところは、、あ、これね『秋桜(コスモス)』。ふんふん、、。」
と、楽譜を見ながら、まるでそこに鍵盤があるかのように指が机をたたく。
相変わらずうまいよなー、当たり前か、これで商売してんだから、と
たわいもないことを考えながら、その音を聞いていた。
ん?
『秋桜』だよね、これ。
あの山口百恵が歌い、作詞作曲をしたさだまさしも
自身で歌ってヒットした、あの有名な曲。
嫁いでゆく花嫁が両親に花束を渡す、感動的な場面にぴったりな
しっとりとした曲、、。
の、はずなんだけど。

みかちゃんの指がたたき出す音は、しっとりというよりも
軽快に、さながらマーチのように部屋に響いている。
「タカタカタン、タカタカタン、タカタカターン、、。」

そんなはずはない。
そりゃ中学のころはああいう風だったけど、
仮にも社会人として、東京で一人暮らしをしてるんだ。
一通りの常識というか、ふつーの人が知ってることは
知ってるようになったはずだ。
でもな、万が一ってことがあるし、大事な結婚式だし、
一応聞くだけ聞いておこう。念のためだ。

「ねえ、この曲、今までに聞いたことあるよね。」
『え?知らないよ、ぜーんぜん。なんか違う?楽譜通りに弾いてるんだけど。』

ああ、やっぱり、、。

その後、10分ほどの曲の解説、歌詞の内容、花束贈呈という場面の説明を経て
「秋桜」はやっと、私の知っているそれになった。
もちろん当日の彼女の演奏が素晴らしかったことは言うまでもない。

「天才と◯×は紙一重」
実例なのであろうか。
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by nekomekuri | 2001-01-01 00:09 | ねこの手
妊婦と飲酒
次女を妊娠中に、京都のお宅に滞在させてもらったことがある。
みかちゃんのおいしい手料理をごちそうになり
今はすっかり有名になった、ひろちゃんの特製カクテルを勧められるが
妊娠中ということで、丁重にお断りした。
みかちゃんがおふろに入って、なんということもない話をしていたところ
彼は、「なるほど!」と何かに納得をしたような表情をしたあと
私を見てこう言った。
「やっぱ、あれですよね、妊娠中に酒飲んでよっぱらったりすると
 転んだりして赤ちゃんによくないですもんね。」
『‥‥‥。』
間違ってはいない。決して間違っては。
あれから2年と少し。
彼は他の理由を知っただろうか。
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by nekomekuri | 2001-01-01 00:08 | ねこの手