みかちゃんが、突然つまらないと言い出した。
うちは貧乏なので、娯楽がない。 Play stationなどがあれば、良いのに。。とも思うが、 そんなものがあったら、人生それだけになってしまうのは分かっているので、それだけは、お互い止めようと誓いあっている。 こんなとき、いつもなら「一番いくか」と相撲をとることになる。 とはいえ、体重が二倍位違うので、いつも土俵際から 彼女が押し込むことになる。要は、俺が、彼女の運動不足を解消する スポーツ器具となるわけだ。 しかし、今日は趣向を変えてみた。 「コブラツイストを教えてやるよ」 思えば、子どもの頃から、俺と弟は近所では「格闘技兄弟」として有名だった。 いつもTVでプロレスを見た後、マットレスを畳の上に敷いて、 様々な技を研究していた。 弟は、結局アマレスの選手になり、インターハイにまで出たが、 俺はラグビーを専攻(?)し、ひとから 「グラウンドで相撲してるみたいね。ボールさわったことあんの?」 と言われる決して華やかではない日々を今も送っている。 話はそれたが、コブラツイストだ。 俺も古き良き時代のプロレスファンとして、みかちゃんに、 本当のコブラツイストを教えてやりたい。 ところで、コブラツイストといえば、面白い話がある。 俺のラグビー部の後輩は、あの学○院初等科へ通っていたのだが、 ある時、学○院に伝わる、ひとりの勇敢な子どもの話しをしてくれた。 その子どもは、同級生の「○のみや」(飲み屋ではない)がどうしても 気にくわなかったらしく、いつか痛い目に会わせてやろうと虎視眈々と、 攻撃の機会を狙っていたそうだ。 しかしいつもは、ボディガードがピタリとついていて、中々近寄れない。 そこで、彼は考えた挙げ句、ついに護衛がいなくなる瞬間を発見した。 トイレの中だ。 どうやって、トイレの中で待ち伏せしたのかは知らない。 しかし、彼はついにトイレの中で、「○のみや」と二人っきりになった。 彼はどうやって、「○のみや」に思い知らせたのだろうか。 彼にとって最高の攻撃方法は、なんだったんだろうか。 それは「コブラツイスト」だ。 後日、彼は退学になった。。。 そんなことは、どうでもいい。 みかちゃんに、本当のコブラツイストを教えてやりたい。 そのため、最初は手加減抜きでかけてやろうとした。 しかし、効かない。体の柔らかい奴には、どうも効かないらしい。 タコと戦っているみたいだ。 そこで、卍固めにした。古いファンには、これまた堪えられない技だ。 しかし、効かない。それどころか、どうも彼女にとっては、 体の柔軟になっているらしく、「次は、手を引っ張って」と言われ、 体側を伸ばす運動に入った。次は前屈。屈伸。。。 充分な運動をしたみかちゃんは、「じゃ」と手をあげて、俺に挨拶すると シャワーを浴びにいってしまった。 こうして、俺の孤独なコブラツイスト探究の夜は更けていく。。。 1998-9-30
by nekomekuri
| 2001-01-01 00:05
| ねこかわいがり
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